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経鼻型内視鏡検査について

 近年、従来の口から挿入する「経口型」上部消化管(食道・胃・十二指腸)内視鏡検査に、新たに鼻から挿入する「経鼻型」内視鏡検査法が確立されました。
 これは経口型が口から挿入するために、舌の付け根に触れて吐き気を催す咽頭反射が患者様にとって不評だったからです。熟練した内視鏡医が行って、かつ患者様との息が合えば、この反射は限りなくゼロに近づけられるものではあります。しかし、多くの患者様は心理的にもできれば検査を受けたくないという心情もあって、身体が固く反応してしまうのが、この検査を辛くさせている原因のひとつです。
 しかし日本人にはまだまだ胃癌が多く、胃癌や食道癌などの早期発見に、この内視鏡検査法は避けて通ることはできません。

 そこで少しでも患者様の苦痛を少なくし、しかも検査の精度(診断能力)も確保できる方法として、内視鏡機器の改良と検査法の改善が図られました。具体的には、電子内視鏡(スコープと云います)の太さを細くして、しかも挿入ルートを(咽頭反射の起きにくい)鼻から入れる方法が開発されました。
この経鼻法の特徴は、

  1. スコープが従来型の約半分の細さ(5mm前後)
  2. 鼻から挿入するので咽頭反射が起きにくく、吐き気を催すことが少ない
  3. 胃の中に入ってからも痛みが少ない
  4. 精密検査が必要なら、組織検査までできる
  5. 従来の検査法が苦痛であるために鎮静剤使用を希望されていた方でも、本法では鎮静剤がほとんど不要である(従ってすぐに帰宅できる)
  6. 軽い鼻腔の麻酔だけで行えるので咽頭麻酔が不要、従って検査終了後に(組織検査をしない場合には)すぐ食事できる
  7. 検査中に口が自由なので、話しながら検査を受けることができる

などが利点としてあげられますが、一方、

  1. 鼻の中は口に比べて個人差があり、しかも狭いので、挿入に際して出血することがある。
  2. 組織検査はできるが、スコープが細いために操作性が悪く、処置(内視鏡治療)には向かない
  3. 診断能力、内視鏡処置能力の総合力では従来の経口法に劣る
  4. より熟練した消化器内視鏡専門医でなければ奨められない

などを良く理解された上で選択されるのがよろしいでしょう。

 当院でも平成17年9月から導入しており、本法をご希望の患者様、また従来法で鎮静剤を使用されていた患者様にご好評をいただいておりますが、実際の適応などについては、検査予約時または外来受診時に担当医とよくご相談ください。

 以下に、当院院長による学会発表(第31回日本消化器内視鏡学会埼玉部会、平成17年11月)資料の一部を添付します。





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