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病院機能評価
審査評価コメント1
医療法人財団献心会 川越胃腸病院
(財)日本医療機能評価機構による平成9年度 病院機能評価 審査結果I(評価点)
訪問審査実施日:1997年5月12日
報告日:1997年8月4日
認定書発行日:1997年8月4日(第1回認定)
評価判定結果高い評価(5段階評価の4以上の項目=全評価項目中60%)についての評価所見原文(抜粋)
- 病院の理念と組織的基盤
- 1.1 病院の理念と基本方針
- 消化器専門病院という特徴を明確にした単科病院という立場で、病院の理念および基本方針が明確にされている。この理念・基本方針は院内にも明示され、職員は十分に理解し、それが患者に対する行動にも現れている点は評価される。
- 1.2 病院組織と管理体制
- 単科専門病院として実際の管理は適切に行われている。事業計画も作成され、予算との整合性がとられ、達成状況についても検討されている。
- 1.3 各種法令の遵守
- 医療監視、消防法に基づく立入検査の結果では特に指摘事項はなく、適切に遵守されている。
- 1.4 職員の教育・研修と活動意欲
- 部門別に年次計画が立てられ、組織として認める教育・研修プログラムは予算の裏付けもある。日常業務における熱心さ、積極性、患者中心の考え方がしっかりと身についている点は評価された。
- 1.5 病院の将来像
- 中・長期計画は各部門の意見を反映させるとともに、検討会のメンバーに外部の人材も含め適正に行われている。
- 地域ニーズの反映
- 2.1 地域における病院の役割と連携体制
- 紹介患者の受け入れ、他施設への患者紹介は適切に行われている。貴院の機能をより高めていくために広報活動などを通じて、より多くの病院・病院、病院・診療所連携を推進されることを期待する。
- 2.2 在宅支援及び長期療養施設との連携
- 患者の退院後の療養についての方針は明確であり、各退院患者について在宅療養、施設紹介などの必要性が検討されている。
- 2.4 保健活動
- 地区医師会の要請を受け、地域の検診事業も積極的に行われている。健康教育活動については、自ら潰瘍教室などを主催し、地域の保険・予防活動に寄与している。
- 2.5 広報活動
- 患者および地域住民などを対象としたイベント(コンサート、納涼映写会、ティーパーティーなど)を約20名の実行委員会で行っている。チラシを地域に配布し積極的に広報活動を展開しており評価された。
- 診療の質の確保
- (1)診療の質確保のための基盤について(3.1〜3.5)
- 単科の専門病院という特徴を生かし、検査・治療計画は適切に作成されている。治療内容などについて、随時検討され、専門外の分野における対診、相談体制もとられている。
学会研究会などへは積極的に参加しており、CD−ROMを用いた文献検索システムを導入、利用している点で評価された。
退院サマリーはほとんど即日完成され、また、診療録が1患者1診療録の考え方で管理されており、必要な場合迅速に入手可能であった。開院以来の診療録が保管されている点も評価された。
- (2)各部門の機能(3.5〜3.10)
- 病理検査・診断については、プレパラートを作成し、関連の大学に診断を依頼しており、診断の精度を含め、臨床に必要な対応はなされている。
画像部門では、US(超音波診断装置)、CT装置は十分に活用されている。
内視鏡検査は積極的に行われ、年間9千例を検査しているが、開院以来無事故である点は高く評価できる。
薬剤の管理・使用については、在庫管理、服薬指導をふくめて適切であり、医薬情報も行われている。
- 診療にかかわる安全管理(3.11、3.12)
- 感染防止委員会があり、定期的に活動している。院内感染の実態は、開院以来、MRSA発生は1例のみということで、細菌学的な見地からは、良い環境を維持しているといえる。
- 看護の適切な提供
- 4.1 看護部門の組織運営
- 看護部門は、病院機能を十分に認識し、運営されており、明文化された看護部門の理念、目標は、病院理念との整合性が高く、その浸透のための努力が随所にうかがえ評価できる。
また、看護職員一人ひとりが、組織の目標と個人の目標とを調和・統合させ、自発的行動につながるよう上司と率直な話し合いの機会が持たれている点など、業績向上面に片寄らず、能力開発型とのバランスがとれた目標管理の実践は高く評価できる。
- 4.2 看護ケアの適切な提供について
- 看護基準・手順は本年3月に見直され、メンテナンス可能な様式で整備されており、ビデオによる看護手順の導入など、工夫がなされていることも評価された。
看護記録については、個々の入院患者について看護ニーズにもとづいて看護計画が立てられ、看護ケアが提供されていた。
患者の生活の側面を重視した看護活動の具体的な展開方法として、「COMIチャート」を導入し試行しており、新しいことに意欲的に挑戦する姿勢を評価したい。
- 4.3 看護ケアの質の向上
- 看護業務の改善については、他部門・他職種との業務分担が適切におこなわれており、看護サマリーはすべての患者について作成され、退院・転院の際に、 継続看護に活用されている。
- 4.4 看護要員の研修・教育
- 看護職員の研修・教育は計画的に行われており、その内容も充実している。学会発表は積極的に行われており、教育・研修の実施後の評価を今後努力されたい。
- 患者の満足と安心
- 5.1 患者の立場と権利の尊重
- 全職員が病院の理念、基本方針、目標を熟知し、方向性を持って行動しており、中でも「顧客満足」の考え方に基づいた「ホスピタル・マーケッテイング」の実践が、随所で身についた行動として認められた。検査・治療に伴う同意書、治療方針などの患者への十分な説明の実施、治療方針に対する患者希望の確認などは、診療録の記載の中でも確認された。
- 5.2 給食サービス
- 栄養部門はほとんど委託ではあるが、管理栄養士を配置し適切な栄養指導が実施されていることが評価された。
患者の食事の快適性への配慮は、食事時間、保温食器の導入、季節食、イベント食などに創意工夫がされおり、選択メニューの未実施、患者の食堂未設置など評価が若干低い点もあるが、専門病院の特性から考えると十分努力していると思われた。
- 5.4 情報の提供と接遇
- 病院内の案内・掲示はわかりやすい場所に設置され、見やすいように工夫されている。誰にメッセージしているかが明確で、その内容も適切である。また、院内掲示の管理基準を定め、それらに従い実施されている点は高く評価された。
受付や呼び出しの場面の接遇については、患者呼び出しに違和感がなく、笑顔の応対が印象的であった。心温かい医療サービスが実践されていることを実感させられた。
- 5.5 院内環境の清潔管理と快適性
- 院内の清掃、音への配慮、採光などについて配慮されている。特に、吹き抜けの中庭「あすなろ広場」を設け、多くの催しを実施している点は、快適な環境づくりに大いに寄与していると高く評価された。
- 5.6 施設的な配慮
- 看護職員の研修・教育は計画的に行われており、その内容も充実している。学会発表は積極的に行われており、教育・研修の実施後の評価を今後努力されたい。
- 5.7 病院の安全の確保
- 事故・災害の発生時の対応体制は確立している。災害時の備蓄など適切である。
- 5.8 患者サービスの改善
- 患者サービスにかける熱意は、素晴らしいものである。昭和59年よりTQC活動を導入し、さらに平成3年よりTCS活動を全職員で積極的に取り組んでいる。
医療サービス対応事務局を組織化して、患者満足度調査や投書箱に寄せられた患者からの要望を、積極的に改善につなげ、実践をあげられていることは極めて高く評価された。
- 病院運営管理の合理性
- 6.1 人事・労務管理の合理性
- 人事、労務管理においては就業規則などは適切に整備されている。所定外労働時間の縮小化への努力は評価できる。
職能給導入によるやりがいのある職場作りへの取り組みは評価された。
- 6.2 財務管理の適切性
- 税務会計だけでなく管理会計を実践展開され、年次事業計画に基づく予算書が適切に作成され、実績評価も行われている。外部監査を受け入れており、公認会計士事務所の適切な助言を得て監査が実行であることを確証できる。
- 6.3 施設・設備管理の適切性
- 保守・点検マニュアルは整備され定期的に管理が行われている。トラブル発生時に備えた緊急時召集連絡網の整備をはじめ、管理責任者の明確化・各マニュアルの整備も行われている。
- 6.4 物品管理の適切性
- 変動経費のウエイトが高い薬剤に関してはABC分析やコンピューター上における月次の集計が行われている。決算時の棚卸額の1ケ月平均使用額との比較においても適正在庫管理が確認された。物品の発注・検収責任者、物品購入の規定も定められ、予算に基づく購入計画が行われている。
- 6.5/6.6 医事業務
- 医事統計資料(診療圏調査、外来・入院患者の動向、診療行為別単価表など)は適切に作成され、月次資料が役員会に報告されている。
- 6.7 医療事故への対応の適切性
- 日常の活動について、常に記録を残すこと、誠意を持って対応すること、インフォームド・コンセントが教育、研修を通じて徹底されている。
病院開設以来1件の医事紛争もなく、患者との信頼関係のもとでの医療事故への対応は適切に行われていると判断した。
(財)日本医療機能評価機構による平成9年度 病院機能評価 審査結果II(課題点)

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